一つ前のポストでスピーチ中に聞きながら考えられるようになったと書いた。英語が素晴らしくプレゼンスキルも小学校の頃から学んでいるであろうアメリカ人達のスピーチにはそれまではただただすげぇなぁとしか思わなかった。でも今では質問が分からなかった時に横道にそれて論点ごまかしたり自分が理解していないことを上手く隠して言ってるなとか分かったりしてちょっと安心した。彼らは基本的にはconfidentであり、誤魔化しながらconfidentであるというのは日本で25年間育ってきた自分にとっては衝撃的なことだった。
今学期は各学生が数回発表しないといけない授業を受けているのだが、そこにサミュエルというアメリカ人がいる。彼は知識の量も豊富で議論をしていると勉強になることも多いのだが、何よりプレゼンが上手いことが羨ましい。内容がしっかりしていることもさることながら、よく通る声ではっきりと話し、常にオーディエンスを意識しながら説明する余裕が感じられる。彼の場合、舌先三寸というよりはわからないことははっきりわからないと言う。わからないのにconfidentな風貌と大きな声でわからないのに悪い印象を持たせない。これもまたアメリカ式のプレゼンスキルのひとつなのかなと思った。サミュエルがごまかしたりするところは見たこともないし、普段から話していても好青年ということが伝わってくる。