1/30/2011

留学の不安要素2:年齢

留学に興味のある人の中には年齢を気にする人がいると思う.自分もそんな状況におかれている一人で,現在24歳の修士1年だから2012年春に修士号取って2012年秋(26歳)から留学したら博士号を取るのは30歳超える.これを周囲に説明すると結構引かれる.「え?30で学生...」みたいなリアクションを取られる.自分はそういわれるのには慣れたし年齢のことは全く気にしていないけど,年齢の問題もクリアしないと日本人の留学生は増えないんじゃないかと思うのでポストしてみる.

1/28/2011

留学の不安要素1:卒業後働き口があるか

「留学には興味があるんだけど...」という話はよく聞く.将来は中国等の新興国の台頭によって日本の大学・企業のプレゼンスが下がってくるので長期的に見れば留学生は増えると思う(実際,東大の存在感は薄れてきている).しかし,短期的には留学しやすい環境がなかなかできないだろうから,留学生をすぐに増やすには留学に興味がある人の不安を取り除くことが最も重要だと思われる.だから米国大学院学生会等が精力的に活動しているのには意義がある.今回は「卒業して日本に帰ってきたら職につけるのかどうか」という不安要素について考えていきたい.

1/27/2011

情報に頼りすぎない生き方

ちきりん氏が「インターネット上でキャリア形成のための情報が急速に蓄積されている」とおっしゃっている.確かにそうだと思う.特にマイナーなグループに属する人はリアルだと集めにくい情報でも手に入りやすかったりするから有難い.今後は如何に情報を上手く手に入れるかが重要になってくると思うが,一方で情報を集めるだけの人生になったらつまらないだろうなと思ったりしている.

自分の人生を振り返ると,情報を集めることは非常に重要だったと思う.受験ではどの塾がいいか,どの参考書・問題集が良いかというのは友人から聞いたりしていた.中には東大に入る方法を書いた本まで存在する(自分もお世話になった).自分は進学校だったので志望校が同じ友人が至る所にいたのは有難かった.漫然と生きていても周りに合わせていればどうにかなった.逆に地方出身の人は情報源が少なくほぼ独力で合格しないといけないのだから大変だったと思う.格差を乗り越えて合格してきた人は尊敬している.

今後も如何にして有用な情報を得るかというのは重要になってくるだろう.インターネットのみならずコネクションを築いていくことや,就活のように個人個人の要求に沿った情報を得る活動が重要になる.とはいえ,結局は自分で得た経験や自分で考えることが一番重要ではないだろうか.ネット上の情報は全世界の人が得ることができる.誰だって得ることのできる情報にあまり価値はないだろう.誰だって得られる情報だけで成り立っている人は周囲より卓越することはできなさそうだ.逆に,情報をもとに自分で仮説を立てて行動できる人はユニークな人間になることができると思う.如何に有用な情報を得ることができるか,如何にうまく情報を取捨選択できるかもこれからの人生必要なことだとは思うが,他人と違う価値のある人間になるためには常に独立した考えを持つことが最も重要だと思う.

いや,自分も情報は集めまくっているけど,集めたうえで自分はどういった仮説・予想を立てられるか,どうやって行動できるかが大事だと思うんだよね.既存の情報・経験を真似ただけでは新しいものって生み出せない.人間の価値ってその微妙なところにあるのではないだろうか.

1/22/2011

若者のためのメディア

最近TV,新聞,その他メディアを見るときに「若者」という単語が気になって仕方ない.単に「10代,20代」の置き換えとして使われていてそれ以上の意味を持たない場合も多いのだが,年寄りの「近頃の若者は...」的思考からくるものが結構ある.「若者の○○離れ」,「若者の内向き志向」,「ゆとり世代」は代表的な例だろう.こういった揶揄は反論はできるけど今回は単に反論がしたいのではなくて,なぜ若者批判は尽きないのに年寄り批判はないのかということを考えたい.

新聞やテレビをみても若者に対する否定的なレッテルは出てくるのに,年寄り批判は全くない.それは,メディアを作る人間のほとんどがその年寄りだからとしか言いようがない.自分で自分の批判をするような人は普通いないだろう.中年記者が「我々は反省すべきだった」とか書いてる記事なんて見たことがない.日本メーカーのシェアが隣国の企業に奪われた話でそういうこと書いている人は見たことあるけどそれ以外は見たことがない.報道機関に若手の社員がいないわけではない.ただ,「近頃の年寄りは...」なんて記事書いても上司に却下されるだけだし反抗してると思われたらクビにされるかもしれない.ただし,上司が「近頃の若者は...」と書いても却下する上司は誰もいない.だからメディアはこれからも若者だけを批判していくと思う.

年金の世代間格差だとか政策の世代間格差というのはあるけどメディアにも世代間格差はあるのかなと思った.しかし,メディアの格差は最近ではなくなってきたのではないだろうか.ネットがない時代のメディアと言えばテレビ,ラジオ,新聞だったが,現在ではネットの記事やブログ,ツイッター等使えば若者でも意見を発信することができる.特に20代30代に関する記事は同世代によるものの方が圧倒的に鋭いと思う.ネット記事の閲覧者はテレビ番組の視聴者に比べれば1000分の1以下だが,多様性の拡大,利便性を考えればネットメディアは確実に大きくなっていく.これからは若者の意見がストレートに発信できるメディアとして,ブログやツイッターなどの価値がよりいっそう増えていくに違いない.

若者世代のための記事を発信するサイトの一つにワカモノ・マニフェストがある.世代間格差是正を目指して作られた団体で,世代間格差に関する様々な意見がなされている.こういった若者向けのテーマ中心のサイトがアゴラやブロゴスのように活気づけばより若者の主張がネット上に広がっていくだろう.需要はあるはずだから,ブロゴス若者版が出てきたり,若者向け記事を専門にキュレーションする人が出てきてもおかしくない.

これからの時代を創るのは若者でしかありえない.その若者が生きにくい社会を年寄りが作っているという構図は納得いかないが,まずはメディアの面から若者の力を強めていくことがこれから重要になってくるのではないだろうか.

1/21/2011

英語圏に行けば英語が上手くなるか

留学には様々な目的がある.例えば学位取得のための留学(この場合入学),企業から派遣されて行く留学,日本の大学在学中に数週間~1年程度行う短期留学などが挙げられる.3つ目の短期留学には研究,専門分野の学習,語学の学習,単なる観光等様々なものがあるだろう.この短期留学をする人の中には「履歴書に留学したって書けるし英語がうまくなるんじゃないか」みたいに思っている人がいるかもしれない(少なくとも自分の周りには見ないが).もしそういった人がいるならば「留学って本当に語学が上達するのだろうか」と言いたいのが今回のポストの趣旨だ.

同様のことは社会人に対しても言える.「今は英語ができないけど,海外派遣されたら英語使う環境に行くから英語ができるようになるんじゃないかな」と考えている人がいたら今すぐ英語を勉強することを勧めたい.具体的には留学先で英語を学ぶのと日本で英語を学ぶのを比較して結論を出したい.ちなみに留学先で語学学校に行く場合は除きます(留学する+語学学校に行く資金力があるなら問題ないと思う).

1/20/2011

高校生の留学計画

「小さいときにああしていれば」と思うのはよくあることで,昔のこと言ったって仕方ないじゃないかという意見もあるのだが,今の高校生(とその親)がやっておいた方が良いことは言えるんじゃないかと思って書いてみる.

自分はアメリカの大学院に入学しようと考えている.留学に興味を持ったのは大学3年の冬で本格的に行きたいと思ったのは大学4年の4月.大学4年の時は研究室生活が始まり英語を勉強するどころではなかったのでTOEFLの点数も伸びず結局留学を見送った.修士1年になるとそろそろマジで英語の勉強するかと思ったのだが研究と英語の勉強のバランスがうまく取れず,TOEFLも大していい点数が取れなく再度,出願を見送った.大学4年の時は「まぁ来年出願すればいいか」という安易な気持ちだったのだが修士1年の時はマジだったので,断念した時は本当に辛かった.今後米国の大学院に留学したいという人がこれを読んでいるなら,もっと早くから英語の勉強をすることをお勧めします.

もし海外の大学院に留学するなら英語力とそこそこ良い成績と将来のビジョンが必要になると思う.英語力はTOEFLiBTで100点は欲しい.日本の英語教育では文法とリーディングしかやらないので自主的にリスニング,ライティング,スピーキングの練習を積む必要がある.しかも,それなりに時間がかかるので大学4年から留学を考えだすと結構苦しい.英語の勉強,留学先の検討,奨学金の提出,教授へのコンタクト,それらをこなしつつ大学の授業を受け研究活動をするのは難しい.少なくともどれか一つはおろそかになると思う.できるだけ英語の勉強に時間を取られないようにすることが一番大事なことかもしれない.大学院に出願する場合は,TOEFL等の試験のスコア以外にもエッセイ,成績証明書を送る必要がある.特に学部生は研究業績がないので大学の成績は重要だろう.留学先で勉強する内容に関係ありそうな授業でA(優)をたくさん取る必要がある.研究室をどうやって選ぶか,また良いエッセイを書くには将来のビジョンをできる限り具体的にしておく必要がある.どういった研究分野に行きたいのか,卒業後は何がしたいのかによって大学も学部も研究室も変わってくる.高校生,学部生には具体的な研究のイメージが持ちにくいかもしれないが,だからこそ,他の学部生たちと差がつくのだと思う.まぁ最近まで自分も何やりたいか明確じゃなかったので難しいと思うけど...

もし今高校生だったら,英語をひたすら勉強するし,大学1,2年だったら研究したい分野を探しているだろう.インターンもしているかもしれない.実際の自分は暇な大学1,2年の貴重な時期を遊びまくって無駄にしてしまったので,本当にもったいなかった.ただ,自分のやりたいことは明確になったのはよかったけど.自分が高校生の時は将来のことなんて何も考えずただ高校と塾に通い,大学に入ることしか考えていなかった.大学生になった後もどうせ修士行くんだから就職のことはまだ考えなくていいやと思っていた.そうやって何も将来のことを考えていなかったら突然留学したいという気持ちになっときすぐに動けず今も日本でもたついている.昔の大学生の方が何も考えていなかったかもしれない.終身雇用万歳でどこに入っても首切られないと思ってただろうし.今やそんなこと言っていられない.できるだけ若い時から将来どうするかを考えておき,それを実現するためのスキルを自分自身で磨いていかないといけない.だとしたら,高校生の時から留学計画を立てるのは全く早くないと思う.

1/19/2011

「潰れない企業に入りたい」という甘え

同級生,先輩,その他色々な人と就活の話をすると,たまに「○○社なら潰れない」という話を聞く.就活で企業を選ぶ際の基準は内容,給料,福利厚生,勤務地,経営などが考えられるが,「○○なら安泰」と考えている人はその企業が自分の退職するまで存在するかどうかが大事だと思っているのだろう.この発言を聞くたびに違和感を感じずにはいられない.もちろん,判断基準や職種の適正は人それぞれだと思うのだが,そういうった次元を超えて勘違いが起きているようにしか思えない.

「○○なら潰れない」とか「○○業界なら潰れない」という言葉は,自分には「大企業に入りさえすればもう安泰だ」といって周囲以上の努力をしないですむと考えているようにしか思えない.以前はそういった考えでも終身雇用制度があったから問題なかった.今の50代については終身雇用制度が守られそうだけど30代,40代は終身雇用が破綻して能力主義になりそうな気がする.今後は同年度に入社した社員でも格差は広がるだろうし,解雇規制が緩くなって30代40代でも解雇が普通になるかもしれない.企業が社員を解雇する場合,能力の低い人または努力を怠る人から解雇していくだろう.そんな時,真っ先に切られるのは「この企業なら潰れない」思考の人である可能性は大きい.確かに日本には世界的な企業が数多く存在する.電機,自動車,半導体,鉄鋼,言い出したらきりがない.ただしそういった企業に入れたとしても自分がずっとその企業にいられるかどうかは別の話だ.

本当に安定志向を求めるならば,常に研鑽を積み,万が一企業が潰れても経営が悪化して潰れそうになっても容易に転職できるような人間になることが一番の安定志向ではないだろうか.「そんなこと言ったって,俺はただ金稼げれば良いんだ」という人もいると思う.仕事より余暇を如何に充実させるかを重視している人もいると思う.そういった生き方は否定しないが,世界進出を考えているような企業はそんな学生欲しがらないだろう.中韓や新興国の伸び盛りの企業と競うには「現状維持で満足」と思っているような社員は要らない.そんな社員ばかりだったら絶対に海外企業にシェア奪われるだけだ.常にマーケットの要求を正確に抽出し,新しい市場を開拓し,将来のヒット作を自分たちで作り出すという矜持がなかったらサムスンやLGに奪われたシェアは取り返せない.

イギリスで公務員を49万人削減するように,今後は国家公務員も解雇される時代が来るかもしれない.公務員さえも解雇されるかもしれない時代に,仕事のスキルを磨かないような人は,残念ながら低収入でも良い,非正規雇用でもいいと言っているようにしか思えない.他人の生き方に干渉するのは主義ではないが,東大生が安定志向だったら,東大生が数多く行く大企業も安定志向になって,成長が維持できなくなるんじゃないだろうか.能力の高い学生は日本の将来を背負うという矜持があってもいいのではないだろうか.今のままでは,アメリカに大量に留学して大量に戻ってくる中国,韓国の学生(が行く企業)に勝てる気がしない.

1/17/2011

35歳までに読むキャリアの教科書

35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)35歳までに読むキャリア(しごとえらび)の教科書 就・転職の絶対原則を知る (ちくま新書)
渡邉 正裕

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ドッグイヤーと赤線だらけになった.

一言でいうと,働きながらコア動機を顕在化し,コア能力を磨き,2つを一致させるような企業に転職するためにはどうするべきかが書かれている.自分はまだ学生だけど大変参考になった.

●コア能力
自分の中ではコア動機ははっきりしているのだが,コア能力はいまいちわかっていない.筆者は「先天的な段階でついてしまっている才能の差は一生埋まらない」と言っている.この才能,コア能力が自分は何なのかがいまいちわかっていない.ストレングスファインダーやっても抽象的な強みしかわからず,そんなこと知ってるよ俺の知りたいのはどんな職なのかだよ,ってなるだろうし.「他者に比べ圧倒的に能力を発揮できた瞬間」を思い出せと言っているが,そんなことあったかな,,,自分は基本的に完璧志向ネガティブ思考なので自分の強みがよく見えてこない.ここら辺は誰かに客観的な意見を聞いた方が良いのかもしれない.

●35歳限界説
転職は35歳が限界という説.「JALや三越がリストラで希望退職の応募条件を「35歳以上」としたのは偶然ではない.」「ポテンシャルは,年齢とともに急激に衰えていく.30を過ぎて全く新しい分野の能力を開発するのは,かなり難しい.」こういうのを聞くと回り道をしまくっている自分は萎えてしまうのだが,事実だと思う.自分は今24.博士号を取ったら30超える.「若いうちの1年や2年の遅れはどうってことない」という人もいるが,自分にはそうは思えない.新しいことを吸収する能力は急激に衰えていく.

畑村洋太郎先生は転職限度は38歳までと主張している.先生の経験では新しいことを吸収する能力は25歳を過ぎると5年ごとに1/2になり,40歳では1/8になる.逆に掌握可能な事業規模(要は人をその気にさせる術)は25歳を過ぎると5年ごとに5倍になるから40歳では125倍になる.この2つの曲線が交わるのが38歳だということらしい.

とにかく自分は博士号取得後どうするかをものすごく迷っている.転職している余裕はないかもしれない.40歳過ぎても成長できる人間は稀にいるらしいが,「一部の超優秀で勤勉な人だけ」だそうだ.自分はそこまでストイックにはできないだろうから30までにコア能力を見つけてそれを徹底的に伸ばすしかない.

●業種について
この本には転職をして自分のやりたい職業に就いた例が営業とかコンサルといった文系職に集中しているのは残念だった.筆者が文系だからか,日本で転職を繰り返して就ける業種が文系ばかりだからだろうか.確かに理系は転職しにくいように思える.SEなら汎用性ありそうだけどそれ以外の例が思い浮かばない.この本は一般論としてはとても参考になったのだが,具体例はそこまで自分に直接影響しなかったのがただひとつの難点だったといえる.

今の職に不満のある人,将来どのような職に就くか悩んでいる人には強くお薦めします.

1/16/2011

内向き志向の捉え方

「若者は内向きになっている.もっと海外に出ろ.」

こういった論調がいろんなところで叫ばれていてそれに対する反対意見(「若者は内向きになってない」といった主張)があちこちで見られる.ただ,重要な議論は内向きかどうかではなく,グローバリゼーションに対応する必要が出てきたのにできてない日本人がどうすべきか,ではないだろうか.

結局,日本人はずーっと内向きだったと思う.それはもう遺伝子レベルで.日本の本土は歴史上一度も支配されたことはないわけで,変化に対応する必要がなかったように思う.お隣の中国は紀元前から国ができたりなくなったり侵略されたり侵略したりを繰り返してきた.こんな民族が変化に対応できず新しいことに消極的になるはずがない.そういう意味では日本人は紀元前から,もしかすると縄文時代から内向きだったのではないだろうか.ということはこの数年で若者が内向きになったなんていう話はありえるはずがない.

そもそも若者っていうのはいつもいつも批判されていると思う.中年壮年の方々が自分たちの下の世代に「ロスジェネ」とか「草食系」とか否定的なレッテルを貼り付けるのはその一例だろう.原因は若者にあるわけでもないのに説教じみた話ばかりなのは,自分が幼少期にできなかったことを子供にやらせたいと思う親のように見える.「若者が内向きだ」と主張する人間には「自分も内向きだから若者には積極的に海外に出てほしい」という意識があるのではないだろうか.そんな願望まじりで主張しているのでは全く的外れだなと思ってしまう.

ネットやTVをみると若者が内向きだというその現象自体が取り上げられていて,なぜ内向きなのか,なぜ内向きではいけないのか,内向きなのを治すのはどうしたらいいのかという話が具体的にされていないように思う.ただ日本人留学生が減っていて中国人が増えているからもっと日本人は留学したほうがいいとか,そういう話は聞き飽きた.なぜ減ったのか,なぜ増やすべきなのか,増やすにはどうしたらいいのかといった議論がもっとされていくと今後の学生の指針になるのではないかと思っている.(これからの課題として,自分でもその点を考えていきたいと思っています.)

日本人はずっと内向きだったのに,なぜ最近になって「若者は~」という主張が増えてきたのか.それは日本人が外向きである必要性が出てきたからだろう.金融危機後に日本のメーカーの業績が回復した理由の一つとして中国の需要というのがある.中国の需要が拡大してそれで自動車,家電,重機等のメーカーは売り上げを伸ばすことができた.今後は内需の拡大は望めないから海外に新しいマーケットを見つけるしかない.そういう状況で必要とされているのは海外に積極的に出ていく人間だ.でも海外に留学する日本人は減っているそうじゃないか,これは問題だ.内向き志向の記事を書く記者はこういう意識があるんじゃないかなと勝手に推測している.

日本人の内向き志向を治すにはどうしたらいいか,前述の歴史の話から考えると,日本人が内向きから外向きに変わるというのは無理なのではないかと思う.内向きなのは遺伝子レベルなんだから変わるはずがない.ただし,それは現状のままではということなので,日本経済や企業の方針が変われば内向き志向の人間だって海外に出ていくのではないか.サムスンは留学する学生に奨学金を出したり,海外で学位を取った学生を優遇したりしている.だから大量の韓国人はアメリカに留学する.彼らにとって留学とは不安定な世界に足を踏み入れるようなチャレンジングなことではない,将来の収入を高めるためのものである.全く不安なんてないだろう.一方,日本人が留学すると,6月に授業が終わるから中途採用になるとか,企業の奨学金・優遇措置がないとか,不安要素ばかりである.日本人にとって留学することとは,レールを外れることであり,そんなことを積極的にする人間は内向きな人ではなく例外(外向き志向)の少数派だけだ.こんな状況が続いたら留学生が増えるわけなんてないと思うけどな...ではどうしたらいいか.新卒一括採用とか終身雇用といった企業の体質が改善されるようじゃなきゃ留学生は増えないと思う.でもそれはなかなか変わらないだろうから企業には期待していない.

そろそろ「どうしたらいいか」という前向きな話が聞きたい.
(もちろん自分も考える努力はします)

1/15/2011

博士を増やす方法

「工学が未来を創る」と称して東大工学部が博士を増やそうとしている.
「博士は未来へのパスポート」と掲げながら説明会をやったり,説明会には企業を呼んでセミナーやったりしているみたい.

博士課程の学生を増やそうとする行為自体は賛成する.しかし企業の受け皿を確保しないと絶対に増えないと思う.自分の所属する機械工学科は工学部の中でも特に博士の少ない学科だ.理由は主な就職先であるメーカーで必要な専門技術と博士課程で得られる知識・スキルが直結しないからだろう.化学科とか薬学科なら博士課程でやっていたことが企業でやること(素材や新薬の開発)と直結するから採用される.だから理学部薬学部の学生は博士課程に進学する.機械科は大学で行う最先端の研究と開発が乖離しすぎている.だったら若いうちに企業に入って新しい知識を吸収したほうがいい.

結局,即戦力を求める企業の方針が変わらないと博士は増えようがない気がする.それでもGCOE等から学生に奨学金を与えてお金で釣って増やすという方法もあるかもしれないが,企業は博士を優遇は絶対にしない.学士修士と同等なんじゃないかな.修士との差分の3年分の給料は上乗せしてくれるかもしれないけど.

アメリカみたいに学士卒,修士卒,博士卒で明確に給料に差がでるような社会じゃないと博士進学者は増えないと思う.でも当分はそんなことならないだろうから,普通に修士(または学士)で卒業したほうがいいと思う.

企業が博士を嫌う理由は一括採用(年齢)と博士の性格とかだろうか.企業は新卒を一括採用して年齢で昇進させていくような終身雇用を取っている.そこに一人だけ27歳が居たら処遇に困ると思う.もし大学が企業のやり方に合わせるなら飛び級を認めて若い修士・博士卒を増やせば採用が増えるかもしれないと思ったけど企業は一括採用したいわけだからイレギュラーなカリキュラムを終えた学生をあまり受け入れないか...

博士号を取った人が就職すると我が強くて周囲との交流がうまくできないから博士卒を企業が敬遠するみたいな話はよく聞く.こういう話を聞くと本当に残念で,コミュニケーション能力も問題解決能力も限りなく高いような博士がどんどん生まれて社会に出てほしいと思う.ただそれには地道に博士を増やして行くために大学が努力しなくちゃいけなくて,そういう意味では東大工学部の行為は応援したい.ただ,もっとラディカルな変革が起こってほしいとも思う.これはもう企業と政府がどれだけ方向転換するかだけど,見込めなさそうだから大学には企業や政府への働きかけも含めて頑張ってほしい.

最後に,キャッチフレーズ「博士は未来へのパスポート」を聞いて思った.

「その主張には同意する.でも,博士号を日本で取る必要はないよなぁ.」

1/14/2011

再開と定義

これからは140文字で収まらない文章をここに書いていこうと思う.140字を超えるとボロが出まくるし時にはデータ不足な内容もあると思うけどそこらへんはお許しください.

論理的な意見があるときはコメント宜しくお願いします.

タイトルの由来は本名から来ています.最初はmountfieldにしようと思ったらmountfieldさんは実際にいらっしゃるみたいなのでwhitemountfieldにしました.

追記(2011/11/20)
ブログ記事を見返すと主張がはっきり伝わってないような記事があるのですが,文章を書く能力が上達するまで待っていたらいつまで経っても記事が書けないので書きながら練習していくしかないのかなと思っています.また,今の考えとは違う主張が載っている記事もあったりするのですが,それはそれで考え方の経過がわかるのではないかと思うのであえて残すことにします.